No3.東海樹脂工業株式会社 東海隆彦さん

今年度第3回目となる事業所インタビューでは、半田市、武豊町に3つの工場を構える「東海樹脂工業株式会社」の東海隆彦さんをインタビューさせていただきました。

今回取材させていただくにあたって、樹脂工業?と聞いても、正直どんなお仕事をされているのやら…?

お忙しい中時間を作っていただき、お仕事の内容や想いなどをお伺いし、工場の見学もさせていただくと、今まで全く知らなかった世界を知ることができ、私自身もとても勉強になりました!

それではさっそく、まとめていきたいと思います(^^)

そもそも、東海樹脂工業さんはどんなお仕事をされているのでしょう…??

各種検査治具の制作

検査治具とは、部品・製品検査を行うための装置で寸法や形状などの精度を満たしているか確認するためにしようとするもの。

この中でも、東海樹脂工業さんの技術力を現した製品に【センサーゲージ】と【組付けセンサー治具】という二つの製品があります。

【センサーゲージ】とは、検査ゲージに東海樹脂工業さんが作成した特殊なセンサーを取り付け、今まで見えなかったところまで瞬時に測定し合否判定を行い、部品の品質向上に大きく貢献しているものになります。

【組付けセンサー治具】とは、ヘッドがエアーで出て測定するタイプで、従来の治具ではあまりなかった特殊なセンサーを取り付けてあり、納品先の大手企業様からは、品質向上及び作業短縮とコストダウンに大きく貢献していると高い評価をいただいています。

検査治具を樹脂加工で制作している為、樹脂ならではの特徴を活かして樹脂部分を削ったりまたつけたりと修正が容易だということ、また軽量であることも他社には無い強みです。
※海外の検査治具は鉄製で作成されている場合が多い。

作成する治具に使われるているセンサーは特許を取得しているそうですよ、驚きですね(^^)

検査治具のサンプル 上部水色の部分は樹脂で製作されているので加工が容易

自動化・省略化機器の制作

昨今の製造業界では、コストダウンの観点から自動化・省力化機器の需要は常に高まり続けています

東海樹脂工業さんでは強みである電機・電子の組み合わせにより制御・計測などの自動化・省略化機器の設計制作までを自社内製にて行なっています。
 
こうした技術は42年前兵庫から愛知へと拠点を移すことになった協業関係にある旭ガラスさん (現在のAGC㈱さん)の品質管理にも大きく貢献しています。

加工機のメンテナンス

国内に3台しかない高精度加工を可能にするリニアモータードライブ搭載の大型HSC5軸ガントリー加工機ENDURA 711 LINEARを導入したことにより、部品加工の高精度化および短納期化を実現しています。

この機械を取り扱っているドイツのFOOKE GmbH社及びFOOKE Japan(株)と業務提携し、日本におけるサービスパートナーとして、メンテナンスも行なっています。

このENDURA 711 LINEARですが、東海樹脂工業さんは国内で唯一実機をお試しできるFOOKE日本デモセンターも開設しています。

購入・導入検討中の企業にとっては、とてもありがたい存在ですよね。

ENDURA 711 LINEARと東海さん
ENDURA 711 LINEAR外観
ENDURA 711 LINEAR内部
FOOKE ENDURAの実際の加工の様子(音量注意)

実際にENDURA 711 LINEARを拝見しましたが、想像以上に大きくて、機械自体も洗練されたデザインだなと感じました。私自身はあまり車の部品や車について詳しくないですが車が好きな方が目の当たりにしたらかなり興奮するのではないかと感じました!

東海さんってどんな人?

では、半田商工会青年部で昨年新人賞も受賞され、青年部としての活動にも尽力されちる一際目立つイケメン代表 東海隆彦(とうかいたかひこ)さんとは一体どんな方なんでしょうか??

元々車が大好きな東海さんは、車屋さんに就職して整備士さんとして8年勤めていたそうです。
ただ、頚椎ヘルニアになり首を痛めて辞めざるを得ない状況に…
そして、中古車販売の店長として働いておりました

人あたりもよく、ルックスもバッチリの東海さんはもちろんここでも良い成績をあげておりましたが、家業をサポートする為、車業界を離れていまの東海樹脂工業さんで働くことになります。

6年前、東海さんのお父様が会長になり、お兄様が2代目社長として就任されたそうですが、私はこの話を聞いた時も東海さんとお兄様の兄弟関係が素敵だなと感じました。

私も経験がありますが、なかなか身内や兄弟と一緒に仕事をしていると喧嘩になったりうまくいかなかったりすることが多いのではないでしょうか?

東海さんはお兄様のことをとても尊敬されていて、この日のインタビューでも、お兄様は「真面目で賢い」と私に教えてくださいました。

そんなお兄様と人脈作りに長けている東海さん!二人がうまく支え合って社業が成り立っているのかなぁと感じました!

ではそんな絆のかたい兄弟が、
『先代のお父様から受け継いでいることはなんですか?』

先代から受け継いだこと

「技術の安売りはしない」と即答されました。

実はこの一言、業種は違えど同じ技術職をしている私にとっても、とても感銘を受けた一言でした。

東海樹脂工業さんは他社との価格競争に重きを置いていません。常に技術刷新によりお客様からの信頼を勝ち取ってきました。

先に挙げたような最新の機械を取り入れていることを例にすれば、お客様ファーストの基本である「素早い対応」をしっかりと実現されていると感じました。時間は自分にとっても取引先にとっても有限です。

WINWINの関係性を築くために、こうした考え方がお客様に喜んでもらえる秘訣なんだなと改めて考えさせられました。

そして、もう一つ

東海樹脂工業さんの企業理念でもある

「明日をみつめて今全力」
を常に念頭にされているそうで、名刺にもこちらの言葉が載っておりました。

今、なにができるか?
今、なにを考えるか?

今の一歩に全力を尽くすことによって素晴らしい未来が開けると信じているとお話ししていただきました。

青年部メンバーに向けてメッセージ

東海さんご自身は樹脂を扱った検査治具の製作販売というかなりニッチなお仕事をしています。青年部の活動を通して人脈を広げたり、十人十色のさまざまな業種が集まる団体だからこそ、色々な角度から意見交換をして、情報共有をしたい!と仰っていました(^^)

エンジニア職を目指す、将来ここで働きたいという子供たちへ

うちの工場の商品は一つひとつがオリジナルであり、いつも新しいものを製造できる夢のある仕事なんです。とにこやかに話してくださいました。

社内では人事の担当者でもあり、面接をする際は第一印象で決めるとのことでした!
東海さんの直感力が垣間見えた瞬間でした(^^)

そして、東海樹脂工業さんのロゴマークですが、こちらの意味は、検査治具を表していることが一つ、もう一つは上のTが東海のT、そして下のTはこの会社は社員みんなで支えているんだという意味が込められています。

素敵な意味が込められており、なんだかほっこりしました。

今回は最先端かつグローバルに活躍する東海樹脂工業株式会社さんをご紹介いたしました。

お忙しい中、ご対応していただき本当に有意義な時間になりました。ご協力ありがとうございました!

東海樹脂工業株式会社
本社 愛知県知多郡武豊町前田34番地
TEL 0569-73-5101

半田工場 愛知県半田市旭町4丁目29番地の2
TEL 0569-22-3323

武豊工場 愛知県知多郡武豊町長宗2丁目35番地
TEL 0569-73-5104

海外営業所 MATT JP d.o.o. Koloseva ulica 15 9000, MURSKA SOBOTA Slovenia

制作/著作  半田商工会議所青年部 広報委員会
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