令和7年度(2025年) 山本悠介 会長
令和7年度 半田YEGスローガン
「NEXT10デザイン」~未来的価値の創造~
基本方針
コロナ禍を経て半田YEGを取り巻く環境は大きく変化しました。活動の自粛や事業規模の縮小によって、本来経験を積み上げてくる若手会員の機会も失われました。定年延長の効果もあり、150名を超える会員が在籍していますが、およそ半数が入会5年以内という構成になっています。多様な業種、業態の会員を誇る半田YEGの知識、スキル、経験は素晴らしいスケールメリットを生み出すことが可能です。また、60年続いてきた団体としての歴史、130年続いてきた親会との接続性も活動の大きな力になると考えられます。
令和7年度は周年活動を終え、新たな10年に向けたファーストステップを踏み出すために原点に立ち返り、多角的な視点から団体としての基盤をシンプルにデザインしていきます。
組織
まず私たちの活動に不可欠な要素は「信頼関係」です。信頼は一朝一夕に得られるものではなく、日々の積み重ねが必要です。会員同士が真摯に向き合い、誠実に行動し、お互いを尊重し合うことで、会全体の信頼感を高めていきましょう。
次に、3つのスキルを重視します。活動目標を遂行するために必要となる知識や技術に関する「テクニカルスキル」。委員会内の調和や人との関わり合いの中で成果を出す対人関係に関する「ヒューマンスキル」。そして本質を見極め、問題を解決に導き、個人や組織の能力を高めることで目標を達成する「コンセプチュアルスキル」です。これらのスキルを意識的に磨くことで、より効果的に活動できる環境を構築していきましょう。
これらを踏まえ、令和7年度は組織構成を一新します。規約本来の意味に立ち返りながら、各役職の負担を減らすと同時により効果的でシンプルな構成を目指します。会員に対して信頼の構築ができている副会長、専務理事の選出。専門スキルの保持者、構築に前向きな常務理事の選出。そして今後の半田YEGを担っていくチャレンジ理事を選出し、育成に力を注ぐことで組織強化、対内での連携強化を図っていきます。
活動
また、今年度は戦略的な活動を推進します。理事全体で1年間の計画を共有、実行、管理していくことで効果的な活動に繋げ、問題点の洗い出しや改善を容易にします。各プロジェクトの進捗状況を可視化することで会議体の時間も削減し、有意義な青年部活動にしていきましょう。
そして今年度の活動の軸は対内に置きます。規約の目的に掲げられているとおり、研鑽事業による青年経済人としての人格教養、経営能力の向上を図り、会員企業の発展を目指します。事業目的の明確化を図り、「学び」ではなく「機会」の提供を意識します。一つひとつの「機会」にどのようなメリットがあるのか理解を深め、意欲的な活動に繋げていきます。多角的な視点を意識的に持ち、半田YEGのスケールメリットを存分に活かしながら団体としての価値を向上させましょう。
①円滑な会務運営
総会や役員会などの諸会議が円滑に運営されることは適切な組織運営の要です。委員会運営の手本となるような丁寧な準備を行い、時間とコストを意識しながら効率的な会議体を構築します。また、議決権を適切に行使できるように有意義な議論ができる進行や資料の共有を心がけ、より建設的な意見や質問により会全体の活動をブラッシュアップします。
②公式ツールAT(エンジェルタッチ)の活用
YEGメンバーにはATという情報共有のツールがあります。LINE等のSNSツール使用によりATを活用する動きが極端に少なくなっていますがAT内ファイル管理には攻略本とも言える数々の事業例、引継ぎ資料が格納されています。また、ユーザー情報を整備することでビジネスの繋がりや人となりを知るきっかけも作れます。電子会議室を使用すれば、メンバー内の資料共有も容易にできます。もう一度ATを整備、活用するとともに回答率100%が定着する取り組みを行います。
③スケールメリットの多角化
多様な業種、業態の事業者が集まる半田YEGは多くのテクニカルスキルを有しています。また60年続いてきた歴史と130年続いてきた半田商工会議所組織の一員という大きなネームバリューもあります。これらを活かし多角的な視点を持ち、歴史に学びながらも現在の環境に対応した新しい手法で活動を進めていきましょう。私たちの影響力を広げ、半田YEGに所属する会員と地域社会に対して包括的な貢献をしていきます。
④会員のフォロー
新入会員のフォローも忘れてはなりません。新しいメンバーがスムーズに半田YEGに溶け込み、そのポテンシャルを最大限に発揮できるよう、サポート体制を強化します。何のために加入したのか。原点となる部分を考察しながら団体としての価値を生み出し、様々な機会提供を軸としたメリットを可視化することで会員の出席率向上に繋げます。また、定年延長したメリットを活かし、歴代の役職経験者から建設的なアドバイスや協力をもらうことで活発な委員会運営を行います。
⑤半田商工会議所との連携
親会である半田商工会議所には半田市総合計画に紐づく「経営発達支援計画」が策定されています。親会活動の一翼を担う半田YEGとしてその取組みに寄り添い、地域社会との連携を深め、共に発展を目指していきます。また、部会への出向も継続して行い、良好な関係性と接続性を維持しながら社業におけるヒントや部会の取組みをYEGにフィードバックします。
⑥ビジネス活性化活動
YEGには多様な中小小規模企業の代表、幹部社員が在籍しています。在籍している理由や活動の意義、経営での悩みも様々です。令和7年度は団体として根源となるメリットの創出を目指します。BPC活動の推進や士業のメンバーも所属している強みを活かし、年間を通じて各分野における補助金、助成金の情報収集、展開と採択までの支援も行います。また、活動を通じて信頼関係を構築しているメンバー同士は条件が合えばすぐにビジネスの取引を開始することも可能です。お互いの販路拡大、相互支援、そして業務提携を見据えた半田YEG内部での取引推進と可視化を行います。
⑦組織活性化活動
団体の根源となる対内支援策は他にも考えられます。不測の事態に対応できるよう、半田YEG災害対応ハンドブックの作成、会員企業を守るためのBCP策定支援を行います。さらに人口減少に伴う労働力の低下に対応するため、新たな人材確保に向けたハローワークや高校、大学への求人活動の支援に挑戦します。所属会員を内部から支援するとともに、外部への発信へと繋げます。更に36協定などの労使対応、各種申請手続きの方法など経営者として必要な知識と委託できる環境の整備を実施します。これらの内部支援策には生成AIやITツールを積極的に活用し、社業における効率化や新たなアイデアの創出を促進します。
⑧交流活動
私たちは限られた時間の中で少し背伸びをして、YEG活動を行っています。置かれている環境はそれぞれ違いますが、家族の時間をYEG活動に割くことも少なくありません。こどもたちは街の宝だと認識し、家族に誇れるこども育成事業を行います。スケールメリットを活かしながら、よりシンプルで効果的な事業を広域的に展開します。これにより半田YEGの認知度を高め、会員企業のイメージアップに繋げます。また家族交流会では、いつもより少し上質な雰囲気を演出しながらも各家族が気兼ねなく参加できる設えをつくります。
⑨研修活動
研修活動に大切なことは実践です。変化し続ける社会において、実践的で即活用可能である最新のAI・ITツールについて学びます。労働力不足の解消に向けた取り組みの一つとして、知識と実行力を持ってこれを社業にフィードバックします。また経営者としてのマインドも大切な要素です。グローバルな視点が日本においても進む中で国際の機会に触れ、多様な価値観、地域特性、産業について体感し、自己の成長、地域社会における文化の再構築、産業活性化のヒントとします。
⑩地域活動
半田YEGの目的の一つは地域社会の繁栄に貢献することです。地域には様々な問題があり、半田市では総合計画や産業・観光振興計画に基づき施策を展開しています。私たちは地域に根差した経済団体として市への理解を深めながら補完的な活動を実施します。また活動の大半は準備にあることを理解し、各種会議での内容は会全体へ共有を図りながら進めていきます。地域振興事業ではスケールメリットを存分に活かして「半田」を冠とする商品の開発に取り組み、地域全体を巻き込んだプロジェクトを開催します。これらの商品の認知度向上はもとより、販路の拡大や継続的な販売環境の整備にも努めます。
⑪活きた広報活動
広報活動とは組織と社会をつなぐための懸け橋です。青年経済人の集まりである半田YEGのHPを一新し、会員企業の為の営業マンへと進化させます。そして会員企業のHP作成を促進、掲載することで信頼できる企業の活動を証明できるツールとします。そして内外に向けた活動を随時効果的に掲載、発信することで団体価値の向上を図ります。大きな可能性のある広報活動は組織の重要なファクターであり、すべての委員会と連携を取りながら活動を後押しします。