令和3年度(2021年) 榊原亮輔 会長
令和3年度半田商工会議所青年部 基本方針
皆さんは「半田商工会議所青年部は何をする団体か」と問われたらどう答えるでしょうか。
会員手帳の一番はじめ、半田商工会議所青年部規約第1条にはこう記されています。
『本青年部は、次代を担う経営者及び後継者、幹部社員として研鑽をつみ、人格教養、経営能力の向上により、企業の発展をはかり、あわせて商工会議所活動への参画、協力を通じて地域経済、地域社会の繁栄に貢献することを目的とする』
規約の固い文言に身構えてしまうかもしれませんが、謳われている内容は極めてシンプルです。つまり私たちは青年部活動を通じて自身の能力を磨き、それを自社業の発展につなげなければなりません。そして同時に半田商工会議所(以下、親しみを込めて「親会」と表現します)活動へ参画することで地域の経済・社会の発展に寄与していく、それが半田商工会議所青年部のミッションということになります。
この一年余り日本中が新型コロナウイルスの日々の感染者数の発表に一喜一憂し、数々の行動制限や事業の営業自粛等に苦しんできました。我々の仲間においても未曽有の環境変化に苦しむ事業所は少なくありません。また、未知のウイルスへの対応として、青年部活動も休止や変更を余儀なくされ、大幅な活動自粛態勢が敷かれました。
もうすでに我々はウィズコロナの時代の真っ只中にいます。嘆いてばかりいても仕方ありません。自戒を込めてですが、我々はできない理由を並べ、何もしない選択をしてしまうことがあります。逆境下こそ思考や行動を止めてはいけません。
新年度の開始に当たり、奇をてらった施策はありません。半田商工会議所青年部活動の原理原則への回帰、つまり自社業の発展、親会の活動を通じた「地域振興」、ここにこだわって令和3年度の歩を進めたいと考えています。さらに中長期に渡る親会活動との連携を意識した強靭な組織体制の再構築を同時に実施していきます。
これまでの青年部の歴史の中でも我々の真価が問われる極めて重要な年度となります。大好きな半田で大好きな仲間たちとともに大きな飛躍を遂げるためにも、半田商工会議所青年部会員同士の絆や温かさ、情熱を集結することを大前提に下記スローガンと三大重点項目を掲げます。
令和3年度半田商工会議所青年部スローガン
未来への“考動” 〜より多く学び より多く交流し 最高の連帯感を〜
1 “青年部らしい絆・温かさ”を軸とした災禍と共存する新しい“考動”様式の確立
コロナ禍でも私たちは事業を継続していかなければなりません。ただし社会情勢や人々の行動様式が大きく変化した環境下において、これまでの延長の思考や発想だけでは到底生き残ることはできません。しかし一方で、変化するためには多大なエネルギーや行動力が必要となります。半田商工会議所青年部は皆さんのビジネス発展のきっかけ、ヒントとなるような場を設営していきます。また同時に、一人ひとりが仲間のために何ができるのか、共助の精神で地域振興へつなげられるような機会を提供します。
たった一人では成しえないことも、青年部の仲間が集えば実現します。それには考えながら行動すること、つまり、単なる行動様式の変容だけではなく、考えて動く“考動”様式を確立することが必要です。“考動”こそ時代を先駆けるべき青年の責務と信じて取り組んでいきましょう。
(※“考動”ということばは親会の方針でも取り入れられている造語ですが、今の我々にとって最も相応しいフレーズとして拝借させていただきました)
2 親会活動との連携強化、並びに定年延長による接続性確保と若手会員育成環境の充実化~50歳定年制の導入~
冒頭で規約を取り上げたのは、半田商工会議所青年部は半田商工会議所における一組織であることを皆さんに意識していただきたいためです。私自身もそうでしたが、これまでの“親子”関係はお互いあまり干渉しないがゆえ、別組織という感覚に陥ってしまい、正直、親会を身近に感じている方は少ないのではないでしょうか。
親会会頭をはじめ、役員の皆様との意見交換の中で、我々青年部へ寄せられる期待は多大なものがあると感じています。そのため令和3年度は親会が実施する各種事業や取り組みにも積極的に参加・協力できる体制をとっていきます。
一方で青年部時代に、ご活躍された多くの諸先輩方が卒業後に親会の幹部としての参加を嘱望されているものの、実現していない現状が懸念事項とされていす。これには親会幹部として活動に参画される方が増える50歳前後の年齢層と、現行45歳である青年部の定年タイミングとのギャップが影響していると考えています。
今回50歳定年制を導入することにより、青年部卒業後の親会活動へ、スムーズな移行機会を確保するとともに、青年部内の若手メンバーへの指導や助言をしていただく貴重な戦力として引き続きご活躍いただきたいという強い思いがあります。
ただしこれは卒業時期を単純に遅らせる“安易”な定年延長ではありません。人材育成や地域振興には中長期で取り組む必要があり、時間がかかります。延長後も“青年部メンバーだから…”という甘えが許されるとしたら、その意識は排除していかなければなりません。該当する会員の皆さんには親会幹部候補として延長後の5年間を緊張感を持ちつつ、青年部活動の隆盛と半田の地域振興に情熱を燃やし続けていただきながら、会員活動を継続していただきたいと考えています。
3 新型コロナウイルス対策
ウィズコロナが日常になる中、半田商工会議所青年部としても新型コロナウイルス対応の基本方針を明確化することで、会員の皆さんはもとより、我々の活動を応援してくださるご家族や事業所の従業員の皆様の安心・安全を確保しつつ、活動を継続させる必要があると考えます。令和3年度は下記方針を徹底しながら進めます。
【日本政府や日本商工会議所、愛知県商工会議所青年部連合会、親会等が推奨する感染防止ガイドラインの徹底順守と実施状況のモニタリング】
令和3年度に実施するすべての事業や会議体、会食や懇親会で感染防止ガイドラインに則った設営を行います。事業の企画立案時には「感染防止」という観点を必ず織り込みます。またその実施状況を毎回検証することでその実効性を確保します。
しばしば議論となる会員同士の交流や労い、情報交換における会食や懇親会等の設営ですが、これらは今後も青年部活動にとって非常に有益なものと考えています。しかし現状を鑑み、会として積極的な実施を推奨しないものの、地域経済の振興を目指す団体として一律での自粛は行いません。
半田商工会議所青年部としてガイドラインを徹底順守し活動を進めていきますが、それでも感染を100パーセント抑止できるという保証はありません。臨機応変に社会情勢を見極めながら、リモート参加等も活用し、参加しない、参加できないという結論ではなく、どうしたら参加できるかという発想で、会員の皆さんそれぞれが青年部活動との“ディスタンス”の取り方を確立していただきたいと思います。
結びに
皆さんは多忙な業務の中、日々青年部活動に時間を割いてくださっていることと思います。せっかくのご縁です。今一度、何のために半田商工会議所青年部の活動に参加するのか、自分自身に問いかけながら、当事者意識をもって取り組んでいただければ、それはかけがえのないものになると確信しています。
今私はこの一年をかけて半田商工会議所青年部を
夢が見られ
満足感が得られる
自分のためになり
感動をもらえる
そのような組織にしていきたいという熱い想いが湧き上がっています。ぜひ皆さんで新しい半田商工会議所青年部を作り上げていきましょう。
令和3年度半田商工会議所青年部
会長 榊原 亮輔