「完全復旧には1週間くらいかかったかなあ…。データ復旧ができたことを報告したら、営業所の所長さんは喜び爆発でしたよ!」
常に笑顔、誰からも愛されキャラのロジック 新美浩元(以下浩元)は嬉しそうに語ってくれた。
今から3年前の7月某日早朝6時、突然店の電話が鳴り響いた。受話器を取った浩元は相手が明らかに動揺していることに緊急事態を察知した。
「何とか助けてもらえないでしょうか。会社のデータを保管してあるサーバーが壊れてしまって…どうにもならないんです。」
その日は未明から土砂降りの雷雨。不幸にも電話をかけてきたA社近くの電柱に落雷があったようだ。
浩元によると、近くで落雷があるとそれが電線や地面を伝わり、通常時とは異なる強い電流や高い電圧をもった電気エネルギー(雷サージ)が、アース線から建物へ逆流することで、電化製品が故障することは度々あるという。
A社はデータのバックアップは取っていたものの、通常のサーバーと非常用バックアップサーバーともに同じ電源に接続しており、どちらも落雷の影響を同時に受けクラッシュしてしまったのだ。
A社の所長によると、そのときは早朝という時間帯もあり、いざ緊急事態に直面しても半田を中心としたエリアですぐに対応してくれる業者がなかなか見つからず焦ったという。インターネットで調べた業者に手当たり次第に電話してみるも緊急対応ができなかったり、そもそも電話がつながなかったりと困り果てていた。最終的には社員から地元の老舗業者であるロジックのことを聞きつけ、藁をもすがる気持ちで連絡してきたという。
浩元の動きは早かった。早速持ち込まれた故障したサーバーを解体してみると、データが記録されている部分(HDD)が壊れているのがわかった。専用の機材を使いデータを吸い出す作業に取り掛かる。途中読み込みエラーに何度も見舞われたが、24時間作業を連日続け、完全にデータの復元が実現した。
見た目とは対照的にフットワークが軽い浩元。その機動力と専門性がA社を救った。
浩元は言う。「復旧ももちろんですが、即対応したことがすごく感謝されました。目立たなくてもいいんですけど、ないと困る会社でありつづけたいです。」
顧客や地域社会の安心・安全を守る仕事は数あれど、様々な脅威から会社の重要な資産である大切なデータを守るのもまさにその1つと言えよう。そんなロジックはすでに地域に欠かせない存在感を放っている。
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=ロジックさんの生い立ちについて教えてください。=
「もともと祖父が乙川駅前通りで家電専門店“ニイミ電化センター”(1986年閉店)を経営していました。それを見ていた父親と叔父3人が、たぶん家電では面白くないという気持ちがあったんだと思いますが、もともと好きだった、アマチュア無線を主に扱う専門店ロジックを今の店舗の場所(乙川薬師町)に開きました。1984年のことです。」
=その当時アマチュア無線はマニアックな商品だったのでは?=
「70~80年代はアマチュア無線全盛期です。当然インターネットなんてあるわけないですし、パソコンすらない時代ですので、アマチュア無線はマニアには結構人気がありました。ラジオライフという専門誌にも広告を出し、無線機やパーツを全国へ通信販売を行っていました。大盛況だったみたいです。」
=そこからパソコンを扱うようになったのですか?=
「当時はまだ限られた人向けでしたが、扱うところが少なかった自作でプログラムも組んだりして、独自ノウハウを蓄積していきました。インターネットが広まるきっかけとなったWindows95よりも前、Windows 3.1 のあたりから本格的にPCを扱うようになりました。」
=お客さんの割合としては個人、法人どちらが多いのでしょうか。ロジックさんは学校に強いというイメージもあります。
「売り上げベースで言うと半々といったところでしょうか。かつて学校現場ではPCは先生個人の持ち込みでした。先生方のご相談に都度対応させていただいたところ、それが口コミでどんどん広まって、知多半島中の小学校、中学校、高校までほとんどの学校とお取引するまでに至りました。今は入札制なので、そうはいきませんが、そのときの関係から今でも個人的にお取引させていただいている先生方も多くいます。」
=今後事業はどこを目指していきますか。
流行り廃りが激しいIT業界ですが、最終的には人間が使うものです。かかりつけ医のように、地域になくては困るお店になりたいと思っています。お客さんとはパソコン等のハードウェア販売、設定、修理、トラブル対応など、身近でなんでも気軽に相談できる関係を今以上に築いていきたいですね。
=社業のほかに青年部、県連、JCと言ってみれば4足のわらじで活動されてますが、そのバイタリティはどこからくるのですか。
「基本、そういう活動が好きなんだと思います。人に必要とされるとやめられないんです。それにどんどんネットワークを広げたいと思っています。やはり人脈は財産ですからね。」
普段のキャラクターからは想像できないほど、熱く語ってくださった浩元さん。社業へかける想いをこれまであまり伺う機会がなかったこともあり、より新鮮に映った。お話ししやすいお人柄も相まって、その手の困りごとや相談ごとがあったら、ひとまず彼に相談したいと思う記者であった。
株式会社ロジック
半田市乙川薬師町2丁目8番地
TEL 0569-21-7675
営業時間 10時から19時 水曜定休
http://www.logic-jp.com/
制作/著作 半田商工会議所青年部 総務・広報委員会
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